院長ブログ

2014年6月 4日 水曜日

知っておきたいイヌネコ情報 No.1

 知っておきたいイヌネコ情報ー!早速第一回を掲載します。いつまで続くかは神のみぞ知る。ですが、なるべくマメに更新したいと思います。今日は猫のワクチン関連性肉腫です。

 当院で初めてワクチンを接種する飼い主様にはワクチンの必要性と共に、万に一つのトラブルに対してより迅速な対応をしていただくため副作用についてお話をさせていただいています。その中で飼い主の皆様にしばしば知らなかったといわれるものがあります。それは猫のワクチン関連性肉腫と言われるものです。この病気は飼い主様が知っていればかなりの確率で防ぐことができます。だからこそ是非知っておいてください。
今日は猫のワクチン関連性肉腫について簡単にご紹介しますね。これは猫に発症する疾患です。ワクチンをうった場所がしこりになり、放置しておくと時に癌化してしまう怖い副作用になります。でもワクチン接種は欠かすことのできないとても大切な予防です。しかしながらこんな話を聞くと飼い主としてはワクチンを接種するのが怖くなってしまいますよね。
 でも病気のことをよく知っていただくことで、これは防ぐことが出来るのです。安心して定期的にワクチンを接種していただくために、知ってほしいこと、当院での対策について覚えておいてください。
① しこりになることはそもそも稀です。
 決して発症率の高い病気ではありません。様々な報告がありますが、数千頭に一頭程度と考えていただければ良いと思います。
② 早期に発見することで、対応が可能です。
 しこりが出来るのはワクチンという異種蛋白に対する免疫反応とされており、当初は炎症性の反応であり腫瘍ではありません。これは接種後数日で発見されることもしばしばですが、これが癌化(肉腫化)するまでには数か月を要すると言われています。つまり、早期に発見することで、様々な対応が可能であり、癌化する前に処置を行えば命を失うようなことはまずありません。
③ 非アジュバントワクチンの不使用
原因の1つにアジュバントワクチンの可能性が示唆されています。(ある研究では関連性が無いという報告あり、未だに議論されているところではありますが・・。)当院では可能性がある以上は、これらを避けるべきと考え、3種混合ワクチンでは非アジュバントワクチンを接種しています。
*アジュバントとはワクチンの効果を高めるために混和されるブースターみたいなものです。不活化ワクチンには基本的には添加されています。
④ 万に一つの場合に備えて
当院ではワクチン接種後は、定期的にしこりがないかよく確認するようお願いをしておりますが、万に一つ、気が付かなかった場合を考え、背中や腰ではなく、後ろ脚に接種するようにしています。これは、もし癌化(肉腫化)してしまった場合、背中や腰では手術等を行っても切除しきれず、再発してしまい亡くなってしまうことがあります。しかし、足であれば取り切れる可能性がググッと高くなり、命を守ってあげられるのです。

以上のように、まず大切なことは、病気を知ること。そして、それに対してしっかりと対策をすることです。ワクチン関連性肉腫を恐れてワクチンを接種しないことは本末転倒です。飼い主の皆さまが、このことを知っていただき、定期的にしこりを見つける努力をしていただくことでこういった不幸な病気は無くなってくれるわけです。しっかりとワクチンを接種し猫ちゃんを感染症から守るとともに、防げる副作用は徹底的に防ぐ。これが一番です。
 飼主の皆様、是非この病気を知っていただき、早期発見していただくこと。もし見つけた場合は様子を見ることなく、すぐに動物病院につれていってあげてください。


投稿者 たかはし動物病院 | コメント(0)

コメントする

名前:

メールアドレス:

コメント: